高密度乳腺とマンモグラフィ

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先月だったか、テレビを見ていたら『乳がん検診の結果で高密度乳腺(高濃度乳腺)かどうかを知らせるべきかどうか?』というようなニュースを見ました。国の指針では40歳以上の女性に対し、2年に1度の乳がん検診を受けるように提言しています。その検査はマンモグラフィが主ですが、高密度乳腺の場合がんが見つかりにくいのだそうです。欧米人に比べ、日本人はこの割合が多いことがわかっています。

私達の乳房は主として乳腺組織脂肪からなり、この乳腺組織が多いと、乳腺濃度の高い状態です。マンモグラフィでは乳腺もがん組織も白く映るため、隠れて見つけられない場合があります。一般に若い世代は高く、閉経後は乳腺組織が脂肪へと変わっていくので低くなります。しかし授乳期間の長かった若年層では乳腺密度が低く、閉経後でも継続して高い人もいます。

高密度乳腺の人の乳がん検診では超音波検査(エコー)併用が有効で、乳腺は白く、がん細胞は黒く映ります。現在、40歳以上の乳がんマンモグラフィ検診において、ほとんどの自治体では高密度乳腺であるかどうかは教えてくれません。ただがんの有無のみ教えてくれています。アメリカでは高密度の場合、他の画像検査を勧めることを義務付けています。

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なぜ高密度乳腺を知らせるかどうかでもめているのか?というと、そうでなくとも国の財政を圧迫している医療費の増大につながる上に、健康な人が追加検査をと言われるとがんの不安で押しつぶされてしまうとの懸念からのようです。ですからマンモグラフィの結果を聞くときに、自分で「私の乳腺密度はどのタイプでしょうか?」と聞いてみると良いと思います。そう言えば、毎年検査している私とて、どちらのタイプなのかわかりません。^_^;

もし高密度乳腺だった場合、エコー検査は被ばくの心配がないので、家系に乳がん患者さんがいるなどの高リスクの人や心配な人は自費で追加検査してみるのも良いと思います。またマンモグラフィでも従来の2Dではなく、3Dのマンモグラフィ(乳腺トモシンセシス)検査ですと断面で見られるので高密度でも見つけやすいそうですが、検査機器によって被ばく量の差が大きく、まだまだ広く普及していません。

私たち乳がん経験者は、毎年マンモグラフィとエコー検査は受けているので大丈夫だと思いますが、世の健康な女性たちが私たちと同じ辛い経験をしなくて済むようにしたいものですね。

ここまで読んでくださった あなたに感謝。<(_ _)>

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